こんばんは!!
RTCです!!
今回も昨年検索ランキングが急上昇しました
『 画像処理について! 』の記事を再掲載したいと思います!!
一部リライトしております。
前回の記事に続き、 画像処理と仲良くなろう その2 !!
『 周波数処理とダイナミックレンジ圧縮 』について!!
春に人気が出るのでしょうか?!^^
画像処理というと難しく聞こえますが安心してください!!
難しい原理ではなく、見てわかる形式でわかりやすくご紹介させていただきます!!
以下、2019.09.30 の記事の再掲載です!!
今回は画像処理と仲良くなろう その2!!
周波数処理とダイナミックレンジ圧縮についてご紹介したいと思います!
MFP(Multi Frequency Processing)
DRC(Dynamic Renge Compression)
メーカーにもよりますが、それぞれ上記のように呼ばれることが多いです。
聞いたことあるけど詳しくは、、、という方に読んでいただけたら嬉しいです!!
※画質は臨床科の医師とよく話をして調整しましょう
※読影という表現が一部スライドに出てきますが、正確には医師の画像診断における行為です。この場合は、技師における読影補助という意味で使用しています。
フジさんと、コニカさんのCRコンソールの画面でいうとスライドの位置にあるパラメーターです。
両者には特徴があって、比較的画像全体の画質を総じて扱う傾向のあるフジさん。
コニカさんは濃度域を分けて処理の程度を調整できる仕様になっています。
どちらも簡単に調整できます。
まずそれぞれの画像処理技術がどんな効果を画像にもたらしているかを見ていきましょう!
・周波数処理 → 先鋭性 (細かい部分の強調度・見え易さ)
・ダイナミックレンジ圧縮 → ダイナミックレンジ(真っ白から真っ黒までの幅)
このように言えます。
では画像上ではどんな感じに見え方に違いが出るのか見てみましょう!!
スライドをいくつか挙げました。
2つの処理を使えばかなりテイストの違った 『 画像が作れる 』 ことが感じていただけましたでしょうか?
パラメーターの強弱に関しては実際触って試してみれば、使用可能な数値の範囲は容易に感じれます。
画像処理を扱う上で一番重要なことは・・・、
『 画像のどこが変わったか?見やすくなったか?なぜそう思うのか? 』
これらを考えることです!!!
画像処理とはすべからくトレードオフです。
つまりバランスが重要であるということです!!
データを恒常的に再現性の良い画質に変換する為には、EDR(その1参照)とバランスの良い画像処理が不可欠なのです。
そして、どの程度の処理が臨床医師の求めている目的に沿った画質なのかを話し合う必要があります。
胸部写真で見る画像処理の変化はより分かり易いです。
なぜかというと胸部写真は、部位による濃度差が激しく、尚且つ細い肺血管の観察が必要だからです。
『 レントゲン写真は胸部写真に始まり、胸部写真に終わる! 』 といった格言があったような・・・。(笑)
アナログ時代、これらを一度に表現するには多くの工夫がされていました。
次々に新しいフィルムや増感紙が開発され、先鋭性、粒状性、感度などのトレードオフを行いました。
様々な条件や被写体が完璧に揃った胸部写真は、すさまじく綺麗な画質だったと今でも思い出されます。
当時の放射線技師の先生方は本当にすごかったんだと、デジタルを学んでから改めて実感しました。
しかし時代はデジタルに完全に移行し、それらのトレードオフを担うのは、はっきりいって画像処理です。
アナログ時代の技師さんたちが高めてくださった素晴らしい画質という指標は、デジタルに形を変えた現在も実際に目指すべき画像です。
・周波数処理 → 細かい肺紋理が見易く!!
・ダイナミックレンジ圧縮処理 → 濃度差の激しいところも見易く!!
共存が難しかった画質は簡単に、そしてどんな被写体でも打率良く表現できるのが画像処理の素晴らしいところです。
しかし実際これらの処理により、濃度や輪郭の情報に手が加わっていることで、コントラストや粒状性を犠牲にしていることを忘れてはいけません。
乳腺画像でも同じことが言えます。
・周波数処理 → スピキュラのような細かい線状の構造物の視認性を上げている!
・ダイナミックレンジ圧縮 → 濃度差が激しいスキンライン付近の黒つぶれを防ぎ病変の視認性を上げている!
ということが言えると思います。
具体的な役割が分かり易いですね!
これらはほとんどソフトコピー診断に移行しているマンモグラフィでは必須の処理です。
ソフトコピー診断におけるメリットは多いですが、デメリットを補ってくれるのが画像処理です。
・アナログに劣る先鋭性 → 周波数処理で補う!
・限界濃度の高いフィルムで担保していたダイナミックレンジ → ダイナミックレンジ圧縮処理で補う!
やはり胸部と同じで、目指すべき画質へ近づく為に開発は続けられていくわけです。
いかがだったでしょうか?!
周波数処理とダイナミックレンジ処理がいかに役に立っているかが少し感じていただけたでしょうか?
具体的に何に役立っているかをイメージすると感じやすいと思います。
これらは間違いなく放射線技師が目指すべき画質をもたらす素晴らしい技術です。
技術というのは難しく解説するといくらでも難しく出来るのですが、それらの存在意義を分かり易く顕在化させていきたいです。
汎用性のある範囲だけ抽出して使用すれば、もっと画像処理のおもしろさが広がって好きになってくれる人が増える!!!
と、いいなあ・・・。って思ってます。(笑)
というわけで、今回は その2 でした。
しかし、まさかの記事2回分では入りきらないスライドが!!
次回 『 症例から見る画像処理 と まとめ 』 です。
予定外の その3 をお楽しみに!!
パート3完結編はこちら!!
『 画像処理と仲良くなろう その3 ~ 症例から見る画像処理の恩恵 ~ 』
パート1はこちら!!
『 画像処理と仲良くなろう その1 ~ 画像の基本!S値とL(G)値 ~ 』
※繰り返しですが、画質は臨床科の医師とよく話をして調整しましょう
※読影という表現が一部スライドに出てきますが、正確には医師の画像診断における行為です。この場合は、技師における読影補助という意味で使用しています。
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